37.有期契約労働者の無期転換ルール 2018/09/17 (月)

1 NÓ38の弁護士会等主催の経営者向けセミナーの後半のテーマは、「有期契約労働者の
 無期転換ルール」の説明と注意点についてでした。
  このセミナーは、「弁護士会劇団」の名優であるN先生やI先生を中心に、NHKの番組の
 生活笑百科的な構成で行われており、大変よくできていて分かりやすかったです。


2 無期転換ルール
  説明の内容をまとめると、次のとおりです。
 ⑴ 無期転換ルールとは、平成25年4月1日から施行された改正労働契約法に規定されたもので、
  「通算契約期間が5年を超える有期契約労働者が、期間の定めのない無期への労働契約締結を
   申し込んだ時には、雇用者はその申込みを承諾したものとみなす制度」です(同法第18条1項)。
   その立法目的は、例えば、1年間の有期契約が自動的に更新されているような場合、
   実質的には会社の労働力となっていることが多いので、期間のの定めのない社員と位置付け直して
   労働者を保護しようとしたもの。
 ⑵ ここでいう有期社員とは、契約社員やアルバイトなどの名称を問わず、雇用期間の定められた社員のことです。
   派遣社員の場合は、派遣元の会社に同ルールの適用があります。
   そして、2つ以上の有期労働契約の通算契約期間が5年を超えることが必要で、途中で無期契約期間が
  6ヶ月以上ある場合など(クーリング期間)は、それ以前の契約期間が通算契約期間の対象から除外されます。
   少なくとも1回目の契約が更新されていること、現在締結している有期労働契約期間が満了するまでに
   労働者が無期労働契約の申込みをすることが必要となっており、使用者がこれを断ることはできません。
 ⑶ 効果としては、契約期間が有期から無期になるだけで、当然に正社員になれるという制度ではありません。
   他の条件は有期契約の時と同じです。
 ⑷ 会社側の対応策としては、就業規則を見直して、正社員の定義や無期転換社員に適用される条項の明確化等を
  しておく必要があります。
   会社側の労務管理が充分でないと、予想外の事態が発生することになりかねませんので、事前の検討と
   適正な対応が必要となります。