28.ADR(紛争解決センター)NO.45号 2017/06/05 (月)

1 震災ADRの現状について
  当会のADR運営委員会は、平成28年6月から震災ADRを立ち上げて被災者の方々の安心安全の確保を目指して活動して来ましたが、現在までの約11ヶ月間の申立件数は86件と順調に推移しています。


2 申立サポート制度と応諾サポート制度について
 ⑴ 震災ADRの申立件数が順調に推移している大きな原因として申立サポート制度があります。
   これは、申立人がサポートを希望すれば弁護士が申立人から申立の趣旨と理由の要旨を聞き取り書面化して事務局に提出し、これを以てADRの申立があったものとして取扱う制度です。
   この制度を利用した申立が約70%にもなっていますので、利用件数の増加に大いに役立っているものと思われます。
 ⑵ その一方で、現状では応諾率が必ずしも期待したような数字になっていませんので、平成29年6月からは応諾サポート制度も導入することにしました。
   この制度は、全国的に見ても先進的な取組みで、相手方が希望すれば弁護士が相手方から申立に対する認否や反論の要旨を聞き取って書面化し事務局に提出して、相手方が応諾がしやすいようにしたものです。
   この制度によって一層震災ADRが活性化することが期待されます。


3 現地調停で一発解決!(あっせん迅速解決事例)
  先日のあっせんの事案は、マンションのフローリング工事の瑕疵に関する紛争でしたが、当事者双方とも震災ADRによる解決を求めていたものの、弁護士だけではなく建築専門家の関与による解決を希望していました。
 それで、あっせん人は、第1回期日から現地調停でしかも同席調停を実施することにすることにし、また、当事者の要望に沿って一級建築士の専門委員も依頼して現地に同行してもらい、専門家の観点から工事の瑕疵について率直な意見を述べて貰いました。
 そして、その場での調整の結果、工事業者が全面的にやり直し工事を行うことで円満に和解が成立しました。
  このような極めて迅速な紛争の解決は、裁判や調停などではあり得ないもので、ADRの有用性が痛感された事案でした。「ADRっていいですね!」
  

4 紛争解決のために是非当会ADRをご利用下さい。また相談者にも利用をお勧め下さい。
 先生方が相談を受けられた案件で、当事者同士ではなかなか調整や解決が難しいと思われる案件、
 裁判をしていては時間がかかってしまうなどという案件につきましては、
 是非ともADRのご利用をご検討下さい。また、相談者にもADRの利用をお勧め下さい。